不貞行為は民法が定める離婚原因の一つです。今回は不貞行為に基づく離婚によって得られる慰謝料はどのくらいなのかを見ていきましょう。
⑴不貞行為とは?
判例によると不貞行為(民法770条1項1号)とは「相手方の意思が自由であると否とを問わず、配偶者のある者が自由ない愛に基づいて配偶者以外の異性と肉体関係を結ぶこと」とされています(最判昭48・11・15民集27巻10号1323頁)。
つまり本来夫婦の間は貞操を守る義務が生じるために、不倫により義務違反した行為になるということです。
夫(妻)や浮気相手に、配偶者は不貞行為に基づく損害賠償請求をすることができます。この損害賠償請求によって慰謝料を請求することができます。
⑵慰謝料の相場は?
慰謝料の相場ですがどうやら不倫によってどのような結果が生じたかによって金額は異なってくるようです。
離婚も別居もしない場合は50万円〜100万円
別居をする場合は100万円〜200万円
離婚をする場合は200万円〜300万円
となります。
しかし、これはあくまでも「相場」に過ぎないので本当に上記の金額がもらえるとは限りません。
慰謝料請求の際に重視される項目は以下の14になります。
・浮気したパートナーと浮気相手の年齢
・婚姻期間
・浮気発覚前の婚姻生活の状況
・自分自身の落ち度
・浮気相手の認識、意図
・浮気の期間
・浮気の主導者
・浮気の否認
・不貞行為解消の約束を破る
・浮気したパートナーと浮気相手の子供
・精神的苦痛
・夫婦間の子供の有無
・浮気相手の謝罪、反省、社会的制裁
・浮気したパートナーと浮気相手の社会的地位、収入
上記の要素で慰謝料が増額されたりまた減額されたりしていきます。
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慰謝料(不貞行為など)
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